宗 未来

そう みらい So Mirai 東京歯科大学

講義内容

アロマコース2022

アロマセラピーとメンタルヘルス

古代エジプトのミイラ防腐・欧州でのペスト・パンデミック対策といった殺菌消毒作用を中心としながら、伝統医学・民間療法へと発展していったアロマセラピーは、フランスで近代アロマセラピーへと進化する中でメディカル・アロマセラピーの礎も築かれてきました。
特に、医師ジャン・バルネは精神科病院患者へのアロマ活用など精神医療への応用にも意欲的でした。

近年は厳密な医科学的検証も増え,精神科領域での系統的レビューも報告されいます。本講では特に、うつや不安・不眠といったメンタルヘルスにおけるアロマセラピーの効能とそのメカニズムを中心に概説します。

アロマコース2022

アロマセラピーと神経への作用:認知症や痛みへの効果

認知症では、記憶より前に嗅覚が損なわれる一方で、逆に効果的な嗅覚刺激は脳神経細胞を新生することも示されています。
そのため”認知症アロマ”は広くブームとなっていますが、認知症の改善効果については厳密なエビデンスは皆無であり、社会的には不健全と言わざるをえません。

本講では、私たちが慶應大学で実施した厳密な検証試験の結果や最新動向を踏まえて、認知症アロマの是非について概説します。
また併行して同じく神経障害である痛みのアロマ効果についても、慢性痛のメカニズムを含めて解説します。

プロフィール

  • 東京歯科大学精神科准教授
  • 医師・医学博士・公認心理師・英国理学修士(疫学)・英国MBA
  • 日本精神神経学会専門医・指導医、日本医師会認定産業医。
  • 日本認知療法・認知行動療法学会理事
  • isIPT(国際対人関係療法学会)認定IPT(対人関係療法)スーパーバイザー
  • 英国NHS家族療法認定トレーナー&スーパーバイザー

経歴・実績

東京医療センター・久里浜アルコール症センター・防衛医科大学校を経て、ロンドン大学キングスカッレジ精神医学研究所で在籍中、IAPT(英国認知行動療法家育成コース)に日本人として初めての参加。帰国後、慶應義塾大学医学部精神・神経科教室を経て、現職。

現在の活動やPR

● メタバース(VR空間)でバーチャルドクターと学ぶ “おうちdeストレスマネジメント”
赤の他の他人と不思議な連帯感!新感覚のオンラインメンタル講座
“通い不要!スマホやPCで気軽にアバターとなって、メタバース(VR空間)で精神科医から「正しいこころの使い方」を習おう!

毎週木曜19:45~、只今無料参加キャンペーン実施中
https://v-sensei.com/

● ピルには発癌性!生活改善でPMS(月経前症候群)をラクに
生理前にイライラや不安、うつが増悪?腹痛・頭痛や過食、むくみなどの体調不良!?
「ピルは、PMSの第一選択ではない」という事実をご存知でしょうか?現在、ピルは「副作用が少なく、安心・安全」とうたわれ、重症でなくても医療機関では積極的に処方されています。確かに効果はある一方で、ピルには発癌性などの副作用を示すエビデンスも下図のように報告されています(メタ解析・前向きコホート)。欧米ではアンチピル運動もあるほど。米国産科婦人科学会(AGOC)などの主要ガイドラインの推奨する生活改善や運動習慣、認知行動療法などの、「薬を使わずにPMS(月経前症候群)の8割に効果」が医学学会(日本臨床精神神経薬理学会)でも報告された、ドクターズ・メソッドにご興味はありませんか?

・薬に頼らずに8割の方で、臨床研究によって効果が実証!
・そんな安心・安全な“PMSレスキュー・プロジェクト”を、ただ今実施中!
・現在ピルを飲んでないPMS(PMDDを含む)の方を対象に、2ヶ月の無料モニター募集中!

PMSレスキュー・プロジェクト事務局(以下のEメールからお問い合わせください)
Eメール: cam4pms@gmail.com

● ~高次脳機能障害でお困りの方へ~慶應義塾大学アンガー(怒り)マネジメント プログラム研究
交通事故などによる頭部外傷や脳卒中などで生じた高次脳機能障害のために、怒りの感情や衝動的行動のコントロールが難しくなり、人間関係や生活上で支障が生じ、お困りの方は少なくありません。
慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室では、そのような方の激しい怒りの感情や衝動性を改善するためのプログラムを開発し、その効果検証試験への参加者を募集しています。プログラムでは、ご自身の考え方や行動を見つめ直す認知行動療法と呼ばれる心理的アプローチが、専門家によって約2ヶ月間にわたり行われます。
興味を持たれた方は、下記のURLからお問い合わせ下さい。

告知用URL: http://psy.keiomed.jp/research/29.html
取材URL: https://hc.nikkan-gendai.com/articles/275507
申し込み専用URL:
https://docs.google.com/forms/d/1TJZQLBEAFCP3nQIcS8bjFTVnkRCPPHbGxj3Ou7EyfMk/viewform?edit_requested=true

● 神経性やせ症に関する母子アンケート調査
“拒食症(神経性やせ症)の女性患者さま&そのお母さま”が親子ペアで調査にご協力いただける方を募集中(研究完遂者には謝金1万円がそれぞれにお支払いされます)。

プレスリリース: https://www.atpress.ne.jp/news/306413
申し込み用URL: https://select-type.com/e/?id=4zre0CLD4ms#page_mail


受講者へのメッセージ

心はどこにあるのか?もちろん脳は重要だけど…「心=脳」と決めつけたかのような現代医学のありようには、違和感を感じます。 心と体はつながり、それはまた他者・環境と関わりながら、全てが互いに影響しあっています。 だから、その全てが働きかける作用点となる。 その手札が多いほど多くの病者を救える一方で、器用貧乏の生兵法ほど病者の前では無力なのも事実。 一時が万事、けれど木にとらわれず森を見る。 この相矛盾するものの両立をみなさんと共に考えられる機会とできれば幸いです。

  • アロマコース
  • 健康・美容コース
  • 漢方コース